うちのアバルト プント、ここがイイね:本気の6速ギアレシオ

うちのアバルト プント、ここがイイね:本気の6速ギアレシオ

アバルト プントのギア比が低すぎて使いづらい、って前に書いたけれど今回は6速の話。

PUNTOギア比_numbers

1速と2速が離れすぎて使いづらい、特に1速がローギアード過ぎるって前に書いたけれど、
5速と6速がクロースし過ぎているんだ、ということについて。こんどは。

バン・バン・バババーンと景気よく加速して4速、5速。そしてトップ6速に入れるとクルージングギア(「オーバードライブ」だなんて言ってました。昔は)になって、回転がドーンと下がる。普通だったら。

そろそろかなりのスピードが出ているんだから、そろそろ、そこそこのエンジン回転でゆったり流そうぜ、という設計者からのメッセージというか。普通の国産車とか良識的(?)なドイツ車によくある「ソロソロ・ソコソコのセッティング」だ。

しかし、アバルト プントは違う。
最高速を出すセッティング。本気のギアレシオ。
プントのギアレシオをひとことで言うなら、そんなふう。燃費とかエコとか、ナニソレ!?という感じ。

5速まで景気よくアクセルを開けてつなげていったあと、6速に入れてもエンジン回転はそんなにドロップしない。だから、5速までの勢いで6速でも加速が続く。

実際、エンジンのトルクは高回転(あまり回らないけど)でも充分にあるので6速でもスピードが乗ってくる。
富士スピードウェイの本コースを走ったことがあるけど、6速に入れても加速の勢いは続き、ストレートエンドでちょうど吹け上がる感じ。

それがまた、気持ちいい。
本来このクルマが持っているパフォーマンスを、すべて使い切った感じ。
何度も書くけど、気持ちイイ!!
突き抜けるって、まさにこんな感じだぜ、って思った。

タコとスピード、それぞれのメーターの針を見ていても、それが分かる。
プントの場合、6速のときの針の角度はタコもスピードもだいたい同じ。ほんの少し、タコメーターの方が角度が少ないな、という程度。
回転をどんどん上げているので、スピードがどんどん乗ってるぞ! さあ、このままタコメーターの針を真上(パワーバンドの頂点)まで上げて、スピードメーターの針もアゲアゲで行こうぜ!! って、メーターが言ってる。
・・・かどうか分からないけど、僕は富士のロングストレートでそんな針の動きを見て思ったもん。

一方、これまで乗ってきたクルマはトップギアに入れると、スピードメーターの針は角度をぐんぐん上げていくのに比べ、タコメーターの針は角度ががくんと下がる。少ない回転で効率よくスピードを上げている(保っている)、オーバードライブの状態を視覚的に表現しているわけだ。ま、理知的、理性的ではありますけどね。

ガンガン走れ。アクセルを開けろ。突き抜けろ。
アバルトの本気のメッセージは、こんなところにも感じられるわけです。
僕は大好き。

“最高速”がアツかった頃の雑誌。表紙が嘉門洋子だ!?