うちのアバルト プント、低回転構造改革:プロに聞きました2 ROM書き換えで良くなる?

うちのアバルト プント、低回転構造改革:プロに聞きました2  ROM書き換えで良くなる?
このマレリが、、、

「それはちょっと難しいなー」
うちのアバルト プント、エンジン低回転構造改革の続き。
ECUのROMのプログラムを書き換えることで、低回転からのレスポンスを良くできないか、エンジニアに質問した答えが冒頭のひとこと。

「マレリがちょっとねぇ、ボッシュだったらいいんだけど」と彼は付け加えた。

 

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難しいマレリ、ボッシュだったら良かったのに

うちのアバルト プントのROMプログラムはマレリ製。それをチューンアップしたThreeHundred製プログラムがインストールされている。会話しているのは、それを開発したエンジニアで、ROMチューンのプロ。

そういえば確かこのチューンド・プログラム、うちのアバルト プントへのインストールのときにちょっと手間取った。用意されていたプログラムは2012年モデルまでのアバルト プント EVO用。うちのは2013年の単なる「プント」。エンジン型式は同じなのでそのままインストールできるだろうと思ったら、なんてこった! データ構造がちょっと改変されていてそれを修整するために時間がかかり、通常数十分もあればインストールできるはずが結局1時間以上かかってしまった。まったく、むだなことやってるなー>マレリ>ということはフィアット。

そういう意味不明なイタリアンジョブ的なことがネックになっているのかどうか分からないけれど、マレリ製のプログラムは「とにかく分かりづらい、苦労ばっかり多い」んだそうだ。
中〜高回転でブースト圧を上げてパワーを出すなど、ある程度のところまではチューンできる。だけど、そこからもっと良くするために微妙に調整しようとすると、なかなか思う通りにいかない。今回のお願いみたいに低回転でのレスポンスを良くするには吐出量を増やしてターボの過給圧がすぐに立ち上がるようにプログラミングするわけだけれど、「そうするとこんどは上がまったくダメになっちゃうんだよ」。

あちらを立てればこちらが立たず。プログラム自体もほとんどブラックボックスなのでまさに手探りの状態で、良いセッティングを見出そうとしたけれど「1.4マルチエアもそうだけど、他の0.9ツインエアとか、ブラーボなんかもマレリなんだけど、とにかくダメだね」。
それでもうちのアバルト プントに積まれている1.4マルチエアは、124スパイダーにも搭載され注目されているエンジン。ひとまずの成果は出ているけれどさらにベストを目指して、データを書き換えてはテストランを繰り返しているそうだ。

このプロの名誉のために書いておくけれど、うちのアバルト プントにインストールしているチューンド・プログラムはイイ! とくに3〜4,000回転からのグワッと高まるトルクと迫力たっぷりの回り方がとても好き。やる気をソソる。
中・高回転はこのままで、低回転がもう少しレスポンス良くならないか、とワガママなお願いでもあったわけ、今回は。

「同じフィアットでもアルファのジュリエッタとか4Cとかに積んでいる1750ターボは良いんだよ。あれはボッシュだから」とちょっと悔しそうに教えてくれた。ボッシュ製だったらドイツ車などでのチューニング例が多くそういうデータが応用できるし、さらにプログラム自体もマレリより分かりやすく思い通りの結果が得やすいそうだ。1.4マルチエアにも、ボッシュを使ってくれたらいいのに!
「124のオーナーさんも増えていて1.4マルチエアエンジンのフィードバックも増えているし、テストでノウハウもたまってきているので、きっとベストが見つかるはず。そしたら知らせるから待ってて」と、彼は約束してくれた。

実は書き換わっていた!? 衝撃の新事実

じゃあ、スポーツモードが難しかったらノーマルモードだけでも何とかならない?
と聞いたところ「それもムリ、あれでも変えてあって、あの状態で今のところ精一杯」とプロ。

えっ!? ノーマルモードは弄ってないって言ってなかったっけ?と僕。前に聞いたときに、直接本人からそう聞いた記憶が、、、

「そんなこと言ってたっけ? ベースになる部分はノーマルもスポーツもプログラムが共通の部分があって、だからノーマルモードも書き換わっている部分はあるよ」って、おいおい。最初からそれを教えてよ(汗)。
いままで“ThreeHundred製のチューンドROMは、ノーマルモードはオリジナル”って、あっちこっちで言っちゃってたし、このブログでも書いてきたし。

そんなわけで、ここで謹んで訂正します。
ThreeHundred製のチューンドROMはノーマルモードも書き換わっています。

「なんだったら戻してあげようか? あんまりしょぼいんでビックリするよ!」と彼。
どうりでROM書き換え以降、“ノーマルモードでもいいか”って思って、実際そのモードで走る機会が増えた。チューンドROMでスポーツモードが過激になり街中ではちょっと適さなくなったこともあったけれど、ノーマルモード自体走りやすくなってたわけ。
とはいえ、そんなに変わったかなぁ。激辛スポーツモードの影に隠れて、ノーマルモードの変化はあまり気付かなかった。こんど、オリジナルに戻してもらおうかなぁ(笑)。

というわけで、うちのアバルト プントのエンジン低回転構造改革、ROM書き換えは今後のお楽しみということに。
ということは、対策として手を付けるとしたら、やっぱりアレかなぁ?

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ちょっと不気味なマーク、これイタリア・シチリアのシンボル。色味がアバルトのマークと同じだしなんかツボったので買ってしまった(笑)