えーっ、2018年になっても、そんなバカだった！？ 自動運転って。

またテスラの事故だけど、今度のは僕には衝撃的。だって、テスラの自動運転は「停まってるクルマが見えない」ということが分かったから。

実はテスラを含む自動運転機能を実現するシステムの大部分は、停止している車両を認識できないようになっていることが明らかになってきています。テスラは今回の事故で「オートパイロット」が有効化されていたかどうかについては明らかにしていませんが、オーナー向けのマニュアルには「トラフィックを認識しながら走行するクルーズコントロール機能は全ての物体を認識できるとは限らず、停車中の車両を見つけてブレーキまたは減速することはできません。これは特に時速80km以上で走行しており、前を走る先行車両が車線を変更した先に停止車両が現れた状況において顕著です」とする旨の項目が記載されているとのこと。
出典：「テスラ・モデルSのオートパイロットはなぜ停車中の消防車を避けきれなかったのか？」より。冒頭の画像も

えーっ、いまだにそんなバカだったの！？ 自動運転って。

自動運転なんて、すぐにできると思ってた。

知ったかぶりのIT屋さんなんかは、もう明後日ぐらいにでも実現する、みたいな先走ったコト言ってたしね。

それに、巡航ミサイルみたいに目標に向かって自律航行する兵器もできてるし。こういう技術を転用すれば、まぁできるでしょ。

と、思ってたら冒頭に引用したテスラの事故。

記事を読む限り、今の自動運転はカメラやレーダーで周囲の状況を捉え、その位相差で物体を検知している様子。その物体が動いていれば位相差が出るので「何かある」と検知できるけど、位相差が検知できない＝動いていないと周囲の景色ととけ込んでしまう、つまり前に何もいない、と判断してしまうらしい。

「動いていないモノが検知できない」というけど、それって「目が見えてない」のと一緒じゃないか？

だから例えば、フリーズして銅像みたいになるパフォーマンスをやる人がいるでしょ、あの人が横断歩道の真ん中でパフォーマンスしてたら、自動運転のクルマはそれに気づかずに突っ込んでしまう！？

開発の現状がその程度だったなんて、ガッカリだよ。人間だったら、ありえない。免許なんかもらえない。公道で実証実験でも始めた日には、危なくてしょうがない。冗談じゃないぞ。

何だかものすごく否定的に書いてるけど、

自動運転について僕は、いつかはそういう日が来ると思ってる。前にも書いたけど、その動きが去年から今年にかけて、ますます加速してると思ってる。

だからこそ、今度のテスラの事故にはガッカリ。まだそんな程度だったのか、大丈夫か。ホントにできるのか？
クルマを動かすということ、周囲と協調して進む、状況に応じて止まる。そんな「クルマを運転する」という行為を、エンジニアは甘く見てたんじゃないか。だから、↑で出した知ったかぶりIT屋さんみたいな、クルマをナメたような軽薄コメントがいっぱい出てきてたんじゃないか。

なんて思ってたら、そのことを裏付けるような自動運転に対するコメントが出てきました。スティーブ・ジョブズと一緒にアップルを作った“伝説”のエンジニア、スティーブ・ウォズニアックのコメント、これもGigazine発信ですね。

「イーロン・マスクやテスラの言うことは何も信じない」と発言しました。テスラ・モデルSが愛車のウォズニアック氏は、マスクCEOが大胆な計画を発言しても実現しないことが多いことにうんざりしているようです。
（中略）
マスクCEOが「2016年末までにアメリカで全自動運転カーを実現させる」と発言したにもかかわらずイスラエルのセンサーメーカーのMobileyeと決裂して結局、実現しなかったことを例に挙げて、マスクCEOが約束を守らない点を批判しています。
出典：「スティーブ・ウォズニアックが「イーロン・マスクやテスラの言うことはもう何も信じない」と発言

「あいつら、ヤルヤル詐欺だ！」

って言ってるわけですね、ウォズは。
ここで重要なのは、彼は自動運転やEVなどの次世代カーを否定してないこと。それどころかテスラのファンで、ウォズは2台も持っているということ。つまりエヴァンジェリストからも「ええ加減にせえよ」ってツッ込まれてるわけ。
僕の知り合いでテスラのMODEL Xを買った人なんか、注文入れてから納車までに丸3年もかかってるし。確かにスケジューリングはムチャクチャ。

自動運転のプロジェクトがこうもまともに進行してないのは、技術がまだ貧弱だからなのか。プロジェクトの管理が楽観的すぎるのか。あるいは、自動運転という命題がかなりハードル高かったからなのか。

技術者は先延ばしばっかりしてないでそろそろ本気出さないと、「自動運転」は史上最大、空前絶後の詐欺案件になっちゃうよ。

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自動運転以上に怪しいと思ってる“新製品”。コンセプトは分かるけど、どうしたいのか見えないんだよ。