バリー・シーンと、ジェームズ・ハント。「映画になる男」
バリー・シーンと、ジェームズ・ハント。
この二人、とてもよく似ている。
活躍したのが、二人とも1970年代中ごろ。
その場所はサーキット。レーサーという同じ職業。
2輪と4輪、マシンの違いこそあれ。
二人とも、アクセルを豪快に開けるイケイケの走りで、チャンピオンに上りつめた。
しかし、気まぐれな性格が災いしてか、ファンジオやジョンサーティスのように、
長い期間、活躍を続けることはなかったけれど。
その代わり、華やかで魅力があった。ロックスターのように。
美女をつねに傍らに、手にはタバコ、そして酒、パーティ。
どちらもモデル出身の美しい女性を伴侶とした。
生き方そのものが、絵になっていた。
命をかけ、つねにギリギリを狙うのが仕事。
だから日常でも、ヒリヒリとするようなスリルを感じていたかったのかもしれない。
そして、同じように若い時期にその生涯を終える。
シーンは52歳、ハントに至っては45歳。
サーキットを駆け抜け、そして、いち早く生命を燃やし尽くしてしまった。
ライダーやドライバーに人格と個性があった頃。
テレメトリーにがんじがらめにされて、
マニピュレーターのようになってしまった今から見ると、まるでおとぎ話しだ。
※F1ドライバーのジェームズ・ハントとニキ・ラウダを描いた「RUSH」が2014年にリリースされたのに続き、次はロードレース世界選手権のチャンピオン、バリー・シーンが映画化されるという。はやり、人をひきつけるのは、こんな風に破天荒な人生なのだろうか。
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