内燃機関はいよいよ、終わりの始まりだ。オーケー、僕はこいつと一緒に“クルマ人生”を終わらせる。
今年はEV元年になりそうだ。
2018年は米国の平均新車価格である3万5000ドル(約400万円)前後のEVモデルがかなり出そろうだろう。しかも、これは連邦や州の税控除や、EVを導入することで節約できる燃料と維持費を勘定に入れない値段だ。
待望のテスラ「モデル3」(3万5000ドル)が量産されるだけではない。ゼネラル・モーターズ(GM)の完全EV「シボレー・ボルト(Bolt)」(3万6620ドル)の出荷が最近開始されたほか、日産の2018年型「リーフ」(2万9990ドル)も出荷される。
出典:The Wall Street journal「2018年、あなたの生活を変えるテクノロジー」
EVだけでなく自動運転、さらにはAIとかビットコインとか
これまで進化を続けてきたテクノロジーやサービスが、地下にたまっていたマグマがキラウエア火山や桜島から吹き出すように、地球のあちこちであらわになるんだろう。
イノベーションの嵐が、これからいやおうなく吹き荒れる。いままで僕らを支えてきた技術やサービスが、根こそぎ覆される。
これまでみたいにテクノロジーやサービスを「デジタル VS アナログ」みたいな安易な図式に押し込んで、したり顔で伝統やら様式のありがたさを触れ回るおっさんの時代は終わりだ。
同時に、ページビュー欲しさに考えなしに愚にもつかないことを言うヤツも淘汰されていくだろう。例えば、こんな視野の狭いITエンジニアとか、考え足らずの自動車評論家とか、だ。
これからのことは、だれも分からない。だからこれからは真面目に、思慮深く話し合いたい。
ひっくり返して言うなら、
内燃機関のクルマの、終わりの始まりだ。
鉛筆などの筆記具が広まってだれも毛筆で書かなくなったように、今後EVが普及して内燃機関のクルマが用なしになる。今年からいよいよその秒読みが始まるんだと思う。
現在盛んに開発されてる蓄電池式のEVがちゃんと実用化されるかどうかは分からないけれど、代替機関のメドが立った時点で内燃機関を積んだ自動車には、いまのタバコのような懲罰的な税金が課せられるだろう。たとえばCO2税とかいう名目で。その税収を原資にした補助金で代替機関への乗り換えが促進され、きっと、あっという間に内燃機関のクルマはお払い箱になる。
それまであと10年か、20年なのか。
でも、僕はオッケー。大丈夫だよ。
たぶんそれまでに、僕の“クルマ人生”もきっと終わってる。残り少ない時間を、僕は内燃機関のクルマと一緒に過ごそう。
思えば僕が生まれた1960年代は、日本にモータリゼーションが芽生えた時代だ。
パブリカ、スバル360に始まって、スカG、ベレG、レビン、トレノ。
オイルショック、排ガス規制、バブルとその崩壊、エレクトロニクス。ずっと、時代とクルマを見続けてきた。
そんな大好きな内燃機関のクルマと一緒に、人生を引き取るのもいいと思うんだ。
なのでこれからも僕は、デキが悪い子ほど可愛い内燃機関のクルマに軸足を置きつつ、なかなか進まないEVや自動運転の開発にツッコミを入れつつ、やっていこう。
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ここで言ってる「ざんねん」とは「愛おしい」っていう意味。ガソリンとかの内燃機関のクルマも「ざんねん」だ。
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