シャシーもエンジンも共用する時代ですが、プントはオペルと開発されてた。って知ってた?

コロッとしていて、かわいい。いますぐにでも乗りたい、今度のトゥインゴ。画像はウィキペディアより

今度のトゥインゴは、RR!
リアエンジンというと、古くはスバル360(古っ)??

フロントが落ち着かないとか、真っ直ぐ走らないとか、いろいろ言われるけど、ボディ設計やサス・セッティング、それにスタビリティシステムなど最新テクノロジーを駆使すれば、フロントの軽さを活かしてけっこういいクルマになるんじゃないか。
それに、ルノー・スポールが“魔法”をかければ・・・なんて写真を見るたびに妄想が膨らんでいますが。

それからそれから、以下にも小さくてコンパクトなデザインもステキ。
噂では、往年のサンクを意識してる、といわれてるけど、実物を見たわけじゃないのでそこは何とも。
でも、イタフラのコンパクトカー・フェチなオサーンのハートをわしづかみ、ですわ!

しかし、なぜ今どき「RR」なの?
と思ったけど、メルセデスのスマートとシャシー共用をするから、と聞いてすぐに納得。

昔々の1970年代、アルファロメオと日産で「アルナ」という大失敗をやらかしたりとか、車台の共通化は以前からよくあること。
最近はBMWとプジョーが共同でエンジン開発したり、スカイラインがメルセデスのエンジンを積んだり、クルマの「心臓部」ともいえるエンジンさえも共用化してますからね。

今どき、シャシー共用ごときでビックリする話ではないわけで。
だって、我がプントもやってるわけだし。

共用の相手は、オペル・コルサ。
一時期、フィアットがGMと資本提携していたこともあって、グランデプントをオペルと共同開発したらしいです。
日本ではオペルの正式輸入がなくなってしまったので、最近はとんとご無沙汰ですが。
日本では「コルサ」はトヨタが商標を持ってるので「ヴィータ」と名乗ってました。
いまでもたまに見かけますね。なつかしい。

また、コルサはイギリスでは「ヴォクゾール」ブランドで売られてるみたい。
フィアット側では、プントとアルファのmitoは兄弟車種なので、
・アバルト プント
・フィアット プント
・アルファロメオ mito
・オペル コルサ
・ヴォクゾール・コルサ
は、いってみれば異母兄弟、というわけ。
アルファは他にも、159をオペルと共同で開発したけど、その流れだと思う。

オペル コルサ(D)画像はオフィシャルサイトより
オサーンのアバルト プント
ウチのクルマ。ウインドウグラフィックやストライプで、コルサとはわりと別なクルマに見える。もちろん、こっちの方がカッコイイ!!(笑)

そのコルサ、3ドアの方はサイドウインドウのグラフィックがきれいなアーチを描いているので、グラプンとは別のクルマに見えるけど、よく見るとフロントとリアのオーバーハングが同じ印象だし、Aピラーの角度やフロントのフードの角度に共通点が見られる。

やっぱり素性は隠せない、って感じですか。別に隠してるわけじゃないだろうけど。

しかも、コルサの方は205psの「ニュルブルクリンク・エディション」というのがあるらしい。
当然、ドイツ人だったら、ちゃんとそのパワーに見合うだけのボディ剛性を確保している、はず。
これがイタリアだったら、「だってエンジンパワーが出ちゃったんだもん」とかいいながら、ストラットタワーとかにいろいろ後付けで補強しそうだけど。

実際、乗ってみるとプント(あるいはコルサ?)のボディはすごく強い。堅いという感じはなくて、強い。
凹凸とかを突破するとき、アバルト版だと車高を落としてあってボトム側のストロークが短いせいで、すぐにフルバンプして、ボディで受け止めるしかなくなるわけなんだけど、「がつん」とボトミングするだけでボディはミシリともいわない。
これが昔のイタ車だったら、Aピラー回りとかがミシミシいいだして、ついアクセルを踏む力緩みがちになっちゃうんだけど。そのきざしもぜんぜん感じないので、調子づいてもっと踏んじゃいたくなる。

楽しい運転に、楽しいエンジンは必須だけど、しっかりボディも大切だなぁ、と思ったわけ。プントに乗って。ただ、もうちょっと足回りがしなやかだといいんだけど。

それと、ハイチューン版とはいえ、“ノーマル”のアバルトプントは、163psですからね。205ps想定のボディにはぜんぜん余裕。180psになる「エッセエッセ・バージョン」でもまだまだ。
知り合いのアバルト・グラプンはターボを替えたりしていて、シャシーダイナモで測ったら200psオーバーらしいけど。ここまでいけば、シャシーのポテンシャルを使い切った?

日本だと、例えばスバルのインプレッサは、300psクラスのWRCを想定して作っているので、ボディが強いけど、それと同じ状況かと。
実際、インプレッサの素の1.5リッターに乗るとボディがしっかり、安心感があってイイ感じです。

フィアットとGMの提携は切れたので、オペルとの共同開発は終了。
その代わりにクライスラーを傘下に収めたので、これからはそちらとの共用化が多くなりそう。

本国ではランチアブランドで売ってるイプシロンを、日本でクライスラーの販売店で売り出したりしてましたからね。
その他にも、ダッジ・バイパーベースで「TZ3ストラダーレ」を作ったり(でもさ、アメリカの血筋をもとに作ると、ヨーロッパ車の緻密さというか締まった感じがしないと思うのは、オサーンの偏見のせいかな?)。

マツダ・ロードスターのOEM計画は、一時アルファ・スパイダーだといわれていたけど、どうもアルファはクライスラーとの共同開発でボディを大型化してアメリカ市場にシフトした模様。

“日本製”の124スパイダーも、これくらいカッコ良くなるといいんだけどな。ムリだろうなぁ。画像はhttp://www.j-sd.net/alfa-romeo-3/より

その代わり、日本製のオープンカーは「フィアット124」になるといわれてますが。実際、アメリカで「フィアット124スパイダー」が登録商標されたりしてるみたいです。
そうなると、「アバルト・124スパイダー」の期待も高まってくるわけで。その方がオサーンにはうれしいな。

もともとのシャシーは軽量化されて良さそうだし、それにアバルトチューンのエンジンが載ればもっと楽しくなりそう!!