グランデからEvoになって、プントのインテリアはかわったね。
変わってなさそうだけど、実はけっこう変わった。という感じ。
アバルト グランデプント → プント Evo になって、エクステリアの“お歯黒”に目がいってしまいがちだけど、インテリアも変わっています。立ち位置が変わった、といってもいいかも。
“グランデ”のインテリアデザインは、ひとことで言うとカジュアル。フィアットの大衆車(これは良い意味で)っぽい、肩に力の入ってない自然体のデザイン。
ボディ同色のインストルメント・パネルは、フィアット500とかアルファロメオなどでもよくやる手法だけど、デザイン的にあまり凝ってないシンプルで潔い造形がいかにもベーシックモデルといった感じ。昔々のパンダ(初代のことね)のスピリットを感じる、といったらほめすぎ?
それに対してEvo以降になったら、“盛る”デザインになった。
ボディ同色仕上げから一般的な樹脂の一体型になったダッシュボードは、うねうねとした有機的なラインで構成されるようになった。その“うねうね”のラインには、アンビエントランプが入れられて夜間はムーディーに。このおしゃれランプは、インナーのドアレバー上にも付いている。
今どきのラグジャリー的なデザインといえばそうなんだけど、大衆車のカジュアルデザインが好きな僕にとっては、ちょっと凝りすぎなかんじ。
そういえばインナーのドアハンドルからポケットにかけてのデザインもちょっと違っていて。
グランデは握りやすい取っ手があって使いやすいのに対して、Evo以降は一体成型のデザインになってしまっている。
ただ、Evo以降の、イエローとレッドの、アバルトのシンボルカラーをあちこちに反映させた仕上げは好き。シートのやシフトブーツのステッチとか、メーターのグラフィックとか。
ああいうやる気カラーが視野に入ると、気分も上がるし。
全体的には、フィアットとしては、500がボトムラインになったので、プントはひとつ上級にシフトして、少しおしゃれにゴージャスにしたつもりなんだろうけど。
僕にとってプントはやはりベーシックな大衆車のひとつでしかないわけで、女子中学生がムリにお化粧しているような、そんな違和感がありあり。
ただ、Evo以降はエンジンが新開発のマルチエアになった、ということはほとんど別のクルマになった、といってもいいくらい。
日本のメーカーだったら、デザインも名前も変えてちからを入れて新車として出すのだろうけど、こういうところはヨーロッパのメーカーって奥ゆかしいというか商売っ気が薄いというか、あるいは予算がなかったんだろうか。
せめて「Evo(Evolution:進化の略)」って物々しいサブネームで、ちょっと意気込みを感じさせたくらいでしょうか。
それも次のマイナーチェンジで、単なる「プント」に戻してしまうのですが。
やっぱりこういうクルマは、素のままが一番。
とはいえ、そんなプントのインテリアも、もはや慣れちゃったけどね。だから、どうでもいいって言っちゃうと、話が終わっちゃうんだけど(笑)。そんなわけで、この話はココでおしまい。
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