マニュアルトランスミッションの、本当の醍醐味ってこういうこと!! [沢村慎太朗さんメルマガより]

画像はオフィシャルサイトより

 と、ここであらためて思う。
 変速マナーに優れた多段ATやDTCがいくらでも存在するようになった現代において、MTの存在意義はメカニズムを自ら操っている実感だとされてきた。しかし違うと思う。
 MT車は、機械の発するメッセージを聞いてやって、そうした機械の都合に合わせて走らせる自動車だ。機械を尊重しつつ相対する。そこに一種の対等なコミュニケーションをしている感覚が生まれる。そこを愉しむものなのだ。一方、ATやDTCは運転者の時に我儘な意思を黙々と動作に置き換えてくれるところに価値がある。だから、その場合メカは運転者に奴属する関係だ。どちらが正しいわけでもない。対等と主従どちらの関係をクルマに望むかで選択が決まるのだ。VW/アウディ製のDTC車は間違いなく後者を目指して作られているが、スイフト・スポーツは前者である。そういう関係を望まないなら、これを買う意味はない。

出典:モータージャーナルメールマガジン 沢村慎太朗FMO 317.「スイフトスポーツ試乗記」より

 



 

有料メルマガなので引用するかどうか迷ったけど、やっぱり良い言葉は良い。なので引用しました。特にここだよね。

MT車は、機械の発するメッセージを聞いてやって、そうした機械の都合に合わせて走らせる自動車だ。機械を尊重しつつ相対する。そこに一種の対等なコミュニケーションをしている感覚が生まれる。そこを愉しむものなのだ。

もう、感動したので何度も引用しちゃう(笑)。やっぱり、クルマとコトバのプロは違うなぁ、と。深いし的を射てる。僕がマニュアルトランスミッションに関して何となくモヤモヤと感じてたことを、たったこれだけの文章で言い表している。

「変速機もドライバーにすべてのコントロールを委ねる6速MT〜」

ルノーのニュースレターに書いてあったり、これまでいろいろ表現はあったけれど、今回の沢村さんの
「機械を尊重しつつ相対する。そこに一種の対等なコミュニケーションをしている感覚が生まれる。そこを愉しむものなのだ。」は、今までで一番僕にハマった。すみません、何度も引用しちゃって(笑)

そうそう。この、機械に向き合う意識、そして対等に語り合う気持ち。
いままさに真冬で寒く、うちのアバルト プントは走り出したときはミッションが冷えていて固くて2速に入らない。そんなとき「しょうがないなぁ」と思いながら、2速を飛ばして3速に上げる。でも単に3速に入れるのではなく、まだ冷えているエンジンも気づかいつつ、だけどあまり低い回転で3速につながないように、つまり寝起きの機械にあまり負担を掛けないようにそっと起こしてあげるような感じでアクセルやクラッチを操作する。

で、走っているうちに機械も暖まってきて、普段の操作を受け付けるようになる。いつものようにシャキッと走れるようになる。その手応えを感じて、僕もムチャ振りをしたり(笑)

こういう機械とのやり取りが、僕は大好きなんだよ。
まさに沢村さんが言うように、「対等なコミュニケーションを愉しんでる」という感じ。もちろん、ダイナミックに走れば走るほど、コミュニケーションも濃密になる。それがいま、僕がアバルト プントを乗る大きな愉しみになっている。
まさにまさに、沢村さんが言う通り。初めてここを読んだときは、もう、全身に電気が走ってるみたいになった。こんな体験ひさびさ。

この沢村さんの表現はスイフトスポーツ試乗記の中の一節

なんだけれど、その内容も濃い。

いままでスイスポって、僕は軽量ハンドリングマシンだとばかり思ってた(というか雑誌とかではそうとしか書いてなかった)けれど、歴代を試乗してきて今回も試乗した沢村さんに言わせると、そういうこれまでの評価は「ガキの妄言」「それが的外れもいいところ」(いずれも上記メルマガより引用)とのことで。(詳細は実際にメルマガを読んでみてください。確かバックナンバーもオーダーできるので。ただし有料)

この新スイスポ、うちのアバルト プントと立ち位置が同じなのでとても興味があって、乗ってみたいと思ってた。
ホントに沢村さんの言う通りなのか、僕の乏しい体験では分からないかも知れないけど試してみよう、と。試乗する前にこのメルマガを読んで情報が仕入れられてよかった。

このメルマガ、広告とかそういうしがらみなしに、筆者が思ったことを思った通りに書くので、とても面白いし、ためになる。
これまでの、いわゆるマスコミが部数減・広告減で頼りなく力がなくなったいま、これからのメディアはこういうスタイルなのだと思う。いま、僕らが知りたいことって、マスコミが書かない(書けない)ことだからね。マスコミ界隈で働く僕が言うんだから間違いない。ぜったいオススメです。

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沢村さんといえばこれだ。僕はこの初版本を読んでこの人を大好きになった。