私はコレで買いました付けました、スロットルスペーサー　［ しくみとか特長とかデメリットとか？御大と僕の会話の思い出し書き ］

御大　クルマっていっぱいパーツがあるだろ？

僕　そうですね、2万点とか言いますよね。

御　そんだけあるわけだからさ、ひとつひとつにカネかけてたら、べらぼーな金額になっちゃうわけ、クルマって。

僕　1コ平均100円としても、2万点×100円でそれだけで200万円。

御　だからさ、ノーマル車は一個一個のパーツをギリギリまでコストダウンするわけ。

僕　1コ100円削ったら、200万円削れる。

御　そんなに削ったらクルマにならねーよ（笑） でも、削るなら削りやすいところからやるだろ？

僕　僕のお腹のたるみはなかなか削れない。

御　そういう中のひとつが、ココよ。エアのパイプ。

僕　（そこはスルーなのね）

御　外してみると分かるんだけど、エイヤッと作っちゃってる。エンジン側のハウジングとホースの内径があってなくて段差が出てたり、ちょっと雑なんだよ。

僕　アバルトはいじらなかったんですね、そこ。

御　ヤツらもそこまでやるのは面倒くさかったんじゃないの？

僕　他にいろいろ手を入れてますしね。そこまで手が回らなかった。

御　それで充分なエアが入っていかなかったり、段差でエアの流入がもたついたりしてそうだ、と。ノーマルの状態では。

御　で、試しに作ってみたわけ

パイプとハウジングの間の段差をなくして、空気の流入がもうちょっとスムーズになるような「継ぎ目」をさ。アバルト用に。

僕　それがスロットルスペーサーの試作品。

御　触ってみな、スペーサーの内側、ゆるーくテーパーがついてるだろ。

僕　ホントだ。少し斜めってる。

御　そのテーパーでノーマルにあった吸気の段差をなくしたわけ。そうすると空気の流れがスムーズになる。それにスペーサーの厚みの分、エンジンに入っていく空気の量が増える。たくさんの空気をスムーズに空気に入れることができる。

僕　良いガソリン、良い空気、良い火花、って昔から言いますからね。

御　で、試してみたら、思ったより良かったわけ。

僕　どの辺が？

御　アクセルをちょっと開けたあたり、低回転域だな。アイドリングしてたとこからアクセル開いて、そのとき空気がスムーズに入るようになるから、燃焼が良くなる。燃焼がよくなるということは、ちゃんとパワーが出るし、回転も滑らかになる。

僕　昔のクルマはそのあたり、ちゃんと作ってたような。アルファロメオとか。

御　いまのクルマは電子制御で何でもごまかせちゃうだろ。だからこんな昔ながらのアナログなデバイス、ホントに効くのか、と思ってたんだ。

僕　でも、効いた、と。

御　俺もビックリしたよ。

僕　それで、これをネタにひと稼ぎしようと、、、

御　人聞きの悪いこと言うんじゃねえよ！（笑） コストを気にしてメーカーができなかったことを、俺たちがフォローしてるわけだよ。

僕　ところで、アクセルをもっと開けていくと、つまり中・高回転ではどうなるんですか。

御　そうするとターボが効くじゃん。タービンがじゃんじゃんエアを送り込むようになるから、どっかーん！ スペーサーがあってもなくても同じ。

僕　じゃ、低速だけなわけですね。ウチのプントの場合。

御　そう。NAだったり、大排気量だったりしたら、もうちょっと幅広い回転域で効果あったかも。

僕　なんかデメリットないんですか

御　特にないなー。プントだったらエンジンルームにスペースあるから、取り付けしやすいし。

僕　500系だと、、、

御　あっちは狭い、ギッチギチで作業がちょっと大変だな。外さなきゃいけないパーツも出てくるし。

僕　熱とかは？

御　単にエアのパイプが伸びただけだから、特にないんじゃないの？

僕　あっ！

御　なんだよー？？

僕　フロントがパーツの分、重くなる。

御　たった数百グラムじゃねーか。そんなん気にするくらいなら、その分痩せろよ。

･･･以上、僕は川口にある某店でスロットルスペーサーを付けたんだけど、それについてこの店の店長：御大にいろいろ聞いたときの概要をまとめてみました。事実に基づくノンフィクションです（笑）

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