地球に良くても、俺に悪い。[ 脱炭素社会のモビリティはこうなる!? ]

地球に良くても、俺に悪い。[ 脱炭素社会のモビリティはこうなる!? ]
昭和時代の未来予想図
明るい未来があったのは昭和時代までだな。今だに自動車は地べた這いずり回ってるし(笑)

地球課題となっている脱炭素社会、カーボンニュートラルをどう実現していくか、とても偉い人(ノーベル賞をもらうほど)の講演を拝聴する機会があったんですけどね。
要は、、、

1.すべてのビークルをEV化する。
そこに積んであるバッテリーを地域の電力源として使うと、火力発電の発電量が不要になり、
自動車が排出しているCO2に加えて、火力発電のCO2も削減できる。
両者合計でCO2排出量の約半分を占めているので、CO2排出ゼロへの道のりがグッと近づく。

2.すべてのビークルを運転自働化して、しかもシェアする。
そうすると自動車利用のコストがめちゃめちゃ下がる。1台あたりの値段が高くなっても、それをシェアする人数で割るから、例えば価格1,000万円のクルマでも10人でシェアすれば、1人あたり100万円ですむ。EV+自動運転でクルマの価格が上がっても大丈夫。
しかも自動運転なので高い安全が確保できるし、
航続距離300キロぐらいしかないEVでも、別な満充電EVをスマホから呼び出して乗り継げば長距離移動も怖くない。

3.そうなると、新しい産業が始まる。
EVの内外で新しいサービスを考え、提供できるようにすれば、新たな産業を生み出すことができる。
モバイル社会になってスマホができて、ECとかSNSとかいろんなサービスが盛んになったように。

何年か前にメルセデスが発表したCASEのコンセプトを下敷きにしたストーリーで、
地球に必須のカーボンニュートラルから、便利な自動運転車ワールド、さらに未来の産業創出まで、そりゃもーバラ色の世界。
ワクワク、、、なんて僕はぜんぜんしなかった。ったく、冗談じゃねぇよ。

僕が一番ツッコみたいのは、シェアのところ。
自由主義経済の中では、「持つ」ことが前提だからね。特にその代表格が家とクルマ。
クルマなんか、好きなようにイジったり、好きなときに乗って走りにいったり、気の向くままに好きなように自分で道を選んだり。

持つ。
イジる。
好きに走る。

それがぜーんぶ、やっちゃダメになるわけだよ、シェアリングエコノミーになると。

例えばさ、最近ストレス溜まってるから気分転換でクルマでちょっとどこか走ってこようかなと思っても、
シェアしてるEVが遠いところにいたのでウチに来るまで1時間近く待たされたり、
いざ来たら前に使ったヤツが車内でケンタ食ってやがって、そのニオイとゴミで胸くそ悪くなったり、
それを我慢して出かけようとしたら、EVが「どこ行くんだ」って聞いてきやがるけど、そんなの決めてねぇよブラッと走りたいだけだよ、って答えたら「意味がワカリマセン」って返事されてキレそうになったり、
我慢に我慢を重ねて走り出したあと、「あ、あっちの道に行ってくれない?」とEVに指示したら、「目的地の変更をオネガイシマス」と言われ、いよいよキレて車内で暴れ出したらセーフモードが作動して最寄りの警察に連れて行かれちゃったり。。。

あー、だんだんストレス溜まってきたぞ(笑)。

それに、ハイパワーモーターに入れ替えたり、シャコタンにしたり、ガルウィングドアに換えたり、そんなイジりも一切ダメ。
イジり好きな者どうしでシェアして、みんなで好きなように改造していく、ってのはアリかもしれないけど、「俺はドリフト仕様にしたいぜ」「いやいや俺はロンサムカーボーイ(死語だなw)なアメリカンな世界観」とかみんなで主張し合って決裂、とかありそうだし。
「70年代の旧車好き」で価値観が一致してシェア始めても、距離的にメンバーが離れているので、EVが自分の家に来るまでに3日かかって(航続距離短いからね)タイムリーに使えなかったり。

そんなわけで、いままでクルマ好きならあたり前のようにやっていたことを我慢しなくちゃならなくなる。
個人の権利と自由が、めちゃくちゃ制限されるわけ。今とは比べものにならない、まったく違う世界になる。
まるで共産主義、いや、環境共産主義だよこれは。

話では、クルマに限らずあらゆるモノがシェアリングになっていく、っていうから、例えば洋服なんかも?
そうすると、好きな服買って着たり、Gパンにダメージ入れたりとかもダメ!になったりすんのかな。

冗談じゃない、そんなクソな世界。
地球に良くても、俺に悪い。

まー、そんなクソつまんない世界になる前に、僕はこの世とはオサラバしてるけどね。
死ぬまでレシプロエンジンの自家用車に化石燃料詰め込んで、アクセル開けてCO2ばらまくよ。ゴメンね。

いま見直したら、前から同じようなこと言ってんな、俺。

先走ってる人は多いみたい、頑張ってね!