楽しいが勝ちだよ。[ マツダのエンジン新技術 SKYACTIV-X発表]
長いこと生きていると、いろんな「変化」に出くわすことがある。
大学生だった1983年代、ディズニーランドがオープンした。が、マスコミなどの評判は散々だった。土地の取引で事業会社のオリエンタルランドと浦安市のヤミ取引(いまでいう森友学園問題みたいな)が取りざたされたりして「すぐに閉園になる」と報道されていた。それならつぶれる前に行っとかないと、ということで僕らも友達と出かけたりしていた。けれども、その後はご存じの通り。
iモードだってそうだ。ネットもメールもEコマースも何でもかんでもおまかせ、ドコモのケータイ(ガラケー)を持ってないヤツは人間にあらず、みたいな風潮もあった。それがアップルのiPhoneをはじめとするスマホにやられまくり、結局、流行していたのは2000年代初頭のわずか10年間ぐらいじゃなかったか。栄枯盛衰、はかない短命ぶりは室町幕府みたいだ。当然、今の若い人にiモードってさぁ、って言っても「ナニソレ?」とつれない。
こういう劇的な変化は、技術革新の激しいIT業界にはゴロゴロしている。ISDN、ADSL、スマートメディア、PHS、SCSI、、、死屍累々だ。
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クルマの世界だって、僕らが小さい頃はイケイケドンドンの時代で、「最高速度200km/h!」を誇らしげに唄うクルマがたくさんあった。
それがオイルショックで、セールスポイントが「燃費」に取って代わり、
技術の進化によってFRからFFへ、さらにオートマチックミッション(AT)なども登場、
さらにIT技術の流入によってエンジンもサスペンションも、クルマ全体が電子制御の時代へ、
一方クルマのスタイルは、バブルのハイソカーから、ファミリー向けのワンボックス、高齢化社会を迎えてコンパクトカーへ、
並行して環境問題を背景に、脱化石燃料の動力源の模索へ。
特にガソリンエンジンはいま、大きな転換期を迎えているのかもしれない。
先日のフランスに続き、イギリスも2040年までのガソリン/ディーゼル車の販売禁止を発表した。全世界の大義となったCO2削減の前には、もうグズグズしていられないということだろう。
そんな中、マツダから意外なニュースがリリースされた。ガソリンによる圧着着火(HCCI)エンジンSKYACTIV-Xだ。新しい技術なので僕も興味シンシン。それに「EV化はそうそう進まない。発展途上国では2035年前後にガソリンエンジンの需要のピークが来るとマツダは読んでいる」とテレビで報道されていた。
ディズニーランドのようにいろいろ言われながらも人気と存在感を保ち続けるのか。
それとも、iモードのように次世代の技術にさっさと取って代わられてしまうのか。
ガソリンエンジンはこれからどんなことになるんだろう?
僕は、まだまだガソリンエンジンの時代は続くと思う。だって、楽しいんだもん。ディズニーランドと同じで、楽しいのが勝ちだよ。
※画像はhttps://motor-fan.jp/tech/10000710より
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自動車会社も夢とか理想とか性能とかばかり追いかけていられなくなった時代だ。
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