MAZDAのデザインについて、前から思ってたこと。[ がんばってね! ]

MAZDAのデザインについて、前から思ってたこと。[ がんばってね! ]

言っちゃっていいかな。

最近のMAZDAのクルマのデザインってさ、
「ねえ見て見て! このデザインカッコイイでしょー!!」って必死に訴えているように見えるんだよ。

なんかね、わざとらしいの。あるいは、あざといデザイン。
フォルムからディテールまで、見られることを気にして、評価されることを気にしすぎて、線を引いてカタチを作ってる、ような気がする。

女の子とか男の子とかでいるでしょ、
どうやったらかわいく見えるか、カッコ良く見えるか、
そればっかり気にしちゃって、ちょっとあざとい服着ちゃったり、仕草して見せたり。
そういうのって、ホントにかわいく感じられない。カッコよくない。というか、カッコワルイ。

MAZDAのデザインも、そんな雰囲気を感じるんだ。
デザイナー自身が、デザインを語ってないような。
「デザイン」という商品を作った、というか。

デザインって、本来は、デザイナーの主張でしょ。
「こういうの、俺はカッコいいと思うんだよ、どうだい?」って見せてくれて、
で、僕らがそれを見たり触ったりして、
「これイイね、カッコいいね」って共感する。
ジウジアーロのパンダとかプントとか、ガンディーニのサンクとかBXとか、、、

そういうコミュニケーションが、デザインだと思うんだよ。

でも最近は、差別化がどーのこーの、とか、
高付加価値化がなんちゃら、とか、
ブランディングがうんぬん、とか、
訳知り顔のマーケティングの偉い人の言いなりになったモノづくりが進んでて、デザイナーの主張がまったく無くなっちゃったよね。商売上の押しつけのデザイン。

思い起こすとそういう流れって、2000年代初期のアウディA6の「クチあんぐり」なグリル(あれは日本人デザイナーが作った)から始まったように思う。
その後、レクサスがアニメキャラがビックリしたときのクチみたいなデザインにしてみたり。
ニッサンが、どう見ても似合わないフロントグリルの造作を、スカイラインにムリクリ填め込んでみたり。
ゲテモノ的なデザインのオンパレードが続いてた。

で、MAZDAですよ。
MAZDAが偉いなと思ったのは、カオだけじゃなく、クルマ全体のデザインテイストを追求したこと。そして、それを自社の全部のラインアップに横展開することを目指したこと。
MAZDAみたいな小っちゃい会社だからできることで、トヨタ、ニッサンみたいな図体でかい会社じゃまずできない。カオをちょろっといじるのが関の山。

ただ、やったは良いけど、冒頭に書いたわざとらしさ、あざとさが、プンプンと臭う。
新しいことをやろうとして、ちょっと肩に力が入っちゃったのかな、と好意的に捉えてみてますけど。僕は。

どこから見ても「MAZDA」と一目で分かるデザインを作ろうとしている、そのこと自体は良いと思うので、
ぜひですね、これを続けていって、自然体の、シンプルで美しい、印象に残るような、本物のデザインに進化していって欲しい。
(とかいって、これからまた不景気になったら、また元に戻っちゃったりして!?)

例えばこの柳宗理のバタフライスツールみたいな。
柳宗理のバタフライスツール