曲がる曲がる曲がる[ ブリヂストン ポテンザ RE-71RSで走ってみた記 ]

曲がる曲がる曲がる[ ブリヂストン ポテンザ RE-71RSで走ってみた記 ]
Fiat Festaに向かう途中で、やっと雨が上がった

新しく装着した71RSで、山道を走ってきましたよ。

それまでのナンカン NS-2Rから履き替えた日が、雨。
「雨に新品タイヤおろすのはちょっとなー」って言ったら、タイヤ屋さんのお母さんから「古い人だねー」「新品でもいまのタイヤは雨の日でもちゃんとグリップするから大丈夫」って諭されちゃった(笑)。

その後も走るたびに雨!
で、ようやくドライになったのはFiat Festa Trofeo Slalom(ジムカーナ)当日。いきなりドライになってもね、コースは覚えなきゃいけないし、ひさびさ(僕が参加したイベントはコロナのせいで今年2回目)に会う人とは話したいしで、タイヤのことをあれこれ追求しているヒマなく終わっちゃった。やれやれ。

ただ、そんなしょぼしょぼのスラローム走行でも、なんかすっげえ喰うじゃん、喰いつきイイじゃん、という感触はあったので、あらためて山坂道(©三本和彦さん)を走ってきた。

最初に印象に残ったのは、トラクションのかかりがいいこと。
ハンドルで車重をのせ、アクセルでグイッと加勢してあげると、クルマがどんどんインに向かっていく。
最初はビックリしてハンドル戻しちゃうくらい。

アクセルが早く開けられる → グリップいいのでガツガツとスピードが上がる → 気がつくとこのスピード、ヤバくない? って領域に。

曲がる曲がる曲がる!走る走る走る!!
「RS」になって、ショルダーが丸くなり仕事するようになった、とは聞いていたけど、これほど曲がるとは思わなかった。

前のRE71だと、ショルダーはガチガチでタイヤのグリップだけで曲がっていた感じだったけど、こんどのRSは操ってる感じがすごくある。これは楽しい。
楽しいし、エキサイティング。まさにスポーツ・タイヤだ、こりゃ。

走行後の71RS:左フロント
左フロント:コンパウンドは柔らかそう
走行後の71RS:右フロント
こちらは右フロント。左コーナーは小回りがおおいせいか、タイヤカスが少ない

もちろん、グリップもイイ。
前のナンカンだとすぐに「もうムリ」とばかりにタイヤが鳴り始めてアクセルを開けれらなかった状況でも、「まだまだ大丈夫ダイジョブ」とばかりにタイヤがグリップする。追い込んでも僕のウデでは(それに公道だし)限界が分からない。

ただナンカン、鳴き始めてからの滑り出しがスムーズというか滑らかで、あんまり怖くない。あれはあれで面白かった。ドリフトの人たちが好んで履いていると聞いたけど、値段の安さだけじゃなく、ああいう穏やかな特性(根元健@ライダースクラブっぽく言うと「過渡特性が良い」)も人気の秘密なんだろうな。

71RSの空気圧はちょっと高め、温間で2.3kPaくらい、と聞いていたけど、2.5kPaくらいあった方がいまの僕には安定感があって安心して走れた。
空気圧が高いからショルダーがあまり動かない=挙動が安定する、ということかな。さすがにちょっと硬いけど。

2.3kPaだと、クルマが軽い感じがしてどんどんスピードが上げられる。気がついたらかなりのスピードになってて汗、汗、汗。
で、そのときのクルマの挙動がちょっとトリッキーになる。ブレーキを踏んだりハンドル当てたりしたときにクルマがいままでにないような動きをする。実際、路面の影響もあってスピンしかけたし。どんな条件でどんなとき、どのような動きをするか、これはもうちょっと走らせてみないと分からない。
ショルダーが柔らかくなって、トラクションの変化が大きくなるせいじゃないか。
サーキットならそういう特性を活かした走りが楽しいんだろうけど、公道では危ない目に遭いそう。

聞くところによると、ダンロップがディレッツァで火を付けたスポーツタイヤ戦争、ブリヂストンが本気を出して開発してきたのがこの71RSだとか。そういう話を聞いているせいか、乗って走らせて凄みを感じた。グリップだけでなく乗り心地も良いし。
こんどはクローズドのコースでゴリゴリ削ってみたい。