走ることが好きなんだ、とあらためて思った[ うちのアバルト プント、10年10万キロ振り返り ]

走ることが好きなんだ、とあらためて思った[ うちのアバルト プント、10年10万キロ振り返り ]

やっぱり、こうやって走ってるシーンが一番カッコいい、うちのアバルト プント。自分は走ってるので撮るわけにいかないから、走行シーンの画像は全部、ほかの方からいただいたもの。これも、プントと一緒に10年10万キロ過ごしてきた中から得られた“財産”なんだろうなぁ、とあらためて思ったり。

とにかく楽しく走れるのよ

やっぱ、走ることが好きだ。と、この10年10万キロであらためて思った。
乗り鉄とか撮り鉄とか、同じ鉄ちゃんでもタイプが分かれるでしょ。クルマも同じように「いじる」「磨く」とかいろいろあるけど、自分は「クルマで走る」「クルマを走らせる」ことが好きなんだな、と。いわば「走る厨」? いい言葉が浮かばないw

ONTAKE SALITAの様子
https://www.automesseweb.jp/2021/11/16/815821/0 より

で、その走らせる相棒として、アバルト プントは僕ととても相性が良かった。なのでここまで飽きずにずっと付き合うことができた、と思う。
何がよかったか? これは書き出したら切りがないからひとことで言うと、「思い通りに動かしやすい」それに尽きる。ステアの切り始め、アクセルの開け始め、そこからの過渡特性、それら入力に対するプントからの反応が敏感すぎず、鈍感すぎず、ちょうどいい。「こうしたい」と思って操作すると、プントから「あいよ」って、自分が望む間合いでちゃあんと返事が来る。「んじゃこんな感じはどう?」って僕が無理強いしても、「大丈夫よ」って感じで動いてくれる。「ムリ!」とかスカッとシカトされたりとか、そんな、他のクルマだったらよくあるような不愉快なことはない。サーキットとかではよくあるけど(笑)、それは僕のせい。
そういう、クルマとの丁々発止が運転している間、ずっと続くのよ。これは街中とかでも。ねー、楽しくないわけがないでしょ。つい遠回りしたくなっちゃうでしょ。
峠道のプント
御殿場で仕事後、わざわざ箱根経由で帰ったときに撮った奇跡の1枚。この10年のベストショット

エンジンをエロくした(笑)

とはいえ、エンジンに関してはターボ使ってるので、もたつくことはある。電子制御入れても、小径タービンでも、ターボはターボ。かもめはかもめ、タイムラグは出る。
特にスリーハンドレッドのECUチューンをしたら3,000回転以上はワン!と吹けるようになって面白くなった。けど! 対照的にそれ以下の回転のトロさ、弱さが明確になった。それはそれで昔の2ストエンジンの“2段加速”みたいで面白いんだけどね。

昔々、アルファロメオ105系(1750ベルリーナ)の、あのエンジンの低〜中回転域での超絶セクシーなレスポンスがいまだに忘れられない僕としては、ここはちょっと何とかしたいなー、と。そんなわけで、「エンジン低回転構造改革」と銘打って、いろいろ手を加えてみた。
TRUCCO スロットルスペーサーで、スムーズに給気=空気をちゃんと吸い込めるように
ハイスパーク スポーツ イグニッションコイルで、プラグの火花を強くし=爆発ごとにパワーアップ
軽量フライホイールとハイパフォーマンス クランクプーリーで、エンジン回転の効率化=低回転からシャキッと回るように
強化エンジンマウントで、駆動輪を動かさないように=エンジンの力がよりダイレクトに路面に伝わるように
こうしたことで、低回転でもトルクが出て、回転の上がり下がりが軽くなってターボラグも余り気にならなくなった。信号スタートがやりやすくなったり、街中とかでもけっこういいんじゃね?って感じに。
これで走ることがますます楽しくなったのは間違いない。

デザインは10年経っても飽きない

駐車場に停めたときに振り返って「うちのこカッケー」って自己満に浸ったり、あるいはそこに帰ってきたとき、あまりのカッコ良さにウットリして思わずiPhone出して写真撮っちゃったり。そんなオーナーバカを、10年もずっと続けさせてくれるクルマって、そうそうない。だってこれ、フェラーリとかのスペシャルなクルマじゃないよ。もとはといえば、イタリアの庶民が乗る実用車よ。それをアバルトがちょいちょいとモデファイしただけのクルマだよ。そもそものデザインをしてくれたマエストロ、ジョルジェット・ジウジアーロに大感謝ですよ。めっちゃありがとう。

このアングル大好き

このアングルも好き、って結局全部好きw

いくら乗って楽しくても、ブスじゃ長く付き合えない。実はプントの別案で、当時のTWINGO(FF)とかもあったけど、デザインがイマイチ好みじゃなくて。あのとき、プント以外を選んでいたらここまで長く乗り続けられたかどうか自信ない。
余談だけど、いまのクルマなんて論外。選べない。ゴテゴテとあちこち尖らせたり、へんてこなライト・グラフィックにしたりして、あんなイキッたデザインはすぐに飽きちゃう。ま、メーカーとしてはそれが狙いで買い替えさせるための戦略なんだろうけど、僕にとっていまのクルマのデザインはマジでクソ。隣のクルマに勝つためのカタチばっかじゃん。美しくない。(ここだけのハナシ、プントもEVO以降はちょっと加飾がアレで、オリジナルに近いグラプンの方がやっぱいいけど)
こうやって走ってる自分のプント見て、やっぱカッケーなー、ってあらためて思っちゃうわけですよ。マエストロ・ジウジアーロは、停めたときだけでなく、走ってるところも映えるようにフォルムを整え、線を引いたんじゃないか、とさえ思う。
2018年、耐久レースで富士スピードウェイを走るプント

結局、乗り続けるんだろーなー

「愛車をあと何年乗るつもりか言え」ってX(Twitter)のハッシュタグで回ってきたから、こう書いた。けっこうホンネよ。けど、そんなニュープント出るわけないと思うので、結局このアバルト プントに乗り続けるんだろうなー。